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株式投資で利益を得るためには、経済学よりも行動経済学を学ぶ方が効果的だと思う

株式投資で長期的に利益を出し続けるためには、会計・金融・政治・経済など、さまざまなことを勉強する必要があります。その中でも、経済学から勉強を始めようと考える人が多いのではないでしょうか。これは、株式投資が資本主義社会における経済活動の中核をなす行為であることから、株式投資をするためには経済学の知識が必須であると考えることに起因するのだと思います。そして、日経新聞を購読したり、書店に出かけて「経済学」と書かれた入門書を手に取ります。私はそうでした。

確かに、新聞や経済学の入門書を読むことも大切です。ですが、実際に株式投資をする上で必要か(あるいは役に立つか)と言われると、正直、微妙なところだと思います。そもそも、経済学を学ぶと言っても、大きすぎてどこから手をつければよいのかよく分かりませんし、何より、大変です。

経済学よりも易しくて、より直接的に役立つ学問はないものか…。

あります。

それは、行動経済学という学問です。

この記事では、経済学よりも行動経済学を学んだ方が株式投資をする上では絶対に役に立つ、という事を書いていきます。まず「そもそも、行動経済学とはどんなものか」という事について簡単に述べ、次に「なぜ、行動経済学を学ぶべきなのか」ということについて書きます。そして最後に、行動経済学を学ぶ上で最適な入門書を1冊紹介したいと思います。

1.行動経済学とはどのような学問か

ここでは、行動経済学とは何か、という事と、行動経済学と標準的経済学の違いについて簡単に触れます。

1-1.行動経済学とは何か、標準的経済学と何が違うのか

行動経済学の最大の立役者はダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの2名であり、両名は2002年にノーベル経済学賞を受賞しました。最近では行動経済学に関する書籍がベストセラーになったり、株式投資の専門書の中でも行動経済学に関する記述が出てきたりしており、この学問の注目度はかなり高いと言えます。

そのため、行動経済学がどのような学問であるかをご存知の方も多いと思います。ですが、ここで簡単に触れておきます。この記事の後半で、行動経済学の基礎を学ぶのにうってつけの書籍を一冊紹介するので、詳しくはその書籍を読んで頂きたいのですが、その書籍の中に「行動経済学とは何か」ということが書かれた部分がありますので、ここで少しだけ引用します。

行動経済学とは…(省略)、人は実際にどのように行動するのか、なぜそうするのか、その行動の結果として何が生じるのかといったテーマに取り組む経済学であると言ってよい。つまり人間行動の実際、その原因、経済社会に及ぼす影響および人々の行動をコントロールすることを目的とする政策に関して、体系的に究明することを目指す経済学である。

出典:行動経済学 経済は「感情」で動いている 光文社

とても分かりやすいですね。行動経済学とは、認知心理学や脳科学などの専門家と協力しながら、人の実際の思考や行動、判断のプロセスを科学的に究明しようとする学問です。標準的経済学では人の実際の行動やその理由などをきちんと再現できていないので、行動経済学という学問によって究明しよう、という事です。では、なぜ標準的経済学では人の実際の行動を再現できないのでしょうか。

標準的経済学では、「経済人(ホモ・エコノミカス)」と呼ばれる、超合理的で意志が固く、何をするにも自分の利益のみを最大化するように行動する人物がモデルになっています。経済活動を行うすべての人間がこの「経済人」であるという仮定のもと、標準的経済学は成り立っています。

例えば、私は何度も禁煙に失敗しているのですが、経済人からすれば言語道断です。彼はタバコを吸うことのデメリットを長期的な視点から完全に把握しているため、そもそもタバコを吸うという事自体があり得ません。

また、買う予定のなかった商品を衝動買いしてしまって後悔した…なんてことも絶対にありません。彼は買い物をする際、お店にあるありとあらゆる商品の情報をすべて考慮した上で、いつ、何を買うことが自分にとって最適であるかを瞬時に計算できるからです。

他にも、宝くじは買いませんし、ギャンブルもしません。なぜなら、宝くじもその他ギャンブルも、期待値がマイナスであることを経済人は知っているため、「夢を買う」なんてことは死んでもしないわけです。

このような(面白みも可愛げもない)神のような人物が、標準的経済学のモデルになっているのです。

ですが、実際の人間がこんな風でないのは誰もが知るところです。禁煙にも失敗するし、ついつい衝動買いしてしまって後悔することも多々あるし、

「私:今年は当たる予感がする… 父:どうせ当たらんって。俺は確実に当てるためにミニにしたけど」

などと妄想を膨らませては、毎年年末に3000円分だけ夢を買ってしまうのが、愛すべき人間というものです。

そう考えると、「標準的経済学が主張する理論は実際の人間行動を反映していない」と言われても全く不思議ではありません。経済活動の主体である人物の仮定が、現実の人間とはあまりにもかけ離れているのですから。

そこで登場するのが行動経済学という事になります。ここで再度「行動経済学とは何か」という部分の引用を示します。

行動経済学とは…(省略)、人は実際にどのように行動するのか、なぜそうするのか、その行動の結果として何が生じるのかといったテーマに取り組む経済学である…(省略)。

出典:行動経済学 経済は「感情」で動いている 光文社新書

人はいつだって間違いを犯すし、何かを決めなければならない時、合理的かどうかよりも感情で判断してしまうこともたくさんあります。行動経済学では、そのような実際の人間を対象としてさまざまな実験や研究を行い、多くの理論が構築されています。

行動経済学は比較的若い学問であるため、まだ経済学にとって代わるまでには至っていないようです。ですが、私たちのような個人投資家が株式投資をする上では、人間の実際の行動や意思決定のプロセスを学ぶことは極めて有効です。自分も含め、多くの投資家が同じような判断プロセスをたどり、同じような誤った判断をするという事が、かなりの説得力を伴って理解できると思います。

1-2.行動経済学は株式投資をする上では必須の知識

「なぜ株式投資で負けるのか」ということについて考えてみると、原因はいくらでも浮かんできます。

  1. 損切りすべきところでできなかった
  2. 含み益が出ていたのに、欲張って利益を確定させなかったら翌日含み益が消えてむしろ含み損になった
  3. 負けを取り戻すために焦って大きな勝負に出てしまった
  4. その他山ほど

株式投資で負ける原因など、自分の経験を思い返せばいくらでも出てきます。損失を出すたびに「次こそは…」と考えて反省するわけですが、また同じことを繰り返してしまいます。一体なぜでしょうか。

上で挙げた行動は、株式投資をする上では望ましくないものばかりであり、いわゆる「非合理的な行動」だと言えます。何事も合理的に処理できれば、株式投資で利益を出せる可能性は高まるでしょう。しかし、この「非合理性」こそが人間の愛すべき個性であり、人間を人間たらしめるものです。非合理性を捨て去ることはできません。そんなことをしてしまうと、自分の利益だけを考えて行動する、超自己中心的な経済人になってしまいます。

しかし、株式投資に限って言えば、非合理的な行動は慎みたいところです。そのためには、人の実際の思考や行動、判断のプロセスを知っておく必要があります。

  • 人間は実際にどのように行動や意思決定をするのか
  • 何かを判断する時に、一体どのようなバイアスがかかるのか
  • 感情が意思決定に大きな役割を果たすのか
  • 直感は使っているのか…など。

こうしたことを客観的に把握し、知識として武装しておけば、もしかすると、自分がこれまで無意識のうちに行ってきた非合理的な行動を、うまくコントロールできるようになるかもしれません。人間の行動原理を知っていれば、自分の投資判断を冷静に検証できるようになるかもしれません。そしてその積み重ねが、株式投資における長期的な利益に結び付くことになります。

もちろん、行動を検証したからと言って、すべての取引で勝てるようになるわけではありません。ですが、株式投資で負けないためには「誤った判断につながる行動をやめること(≒非合理的な行動をやめること)」が大切です。そして、そのための極めて有効な手段が、行動経済学を学ぶことだと私は考えています。

2.行動経済学を学ぶべきだと思う理由は「自分の行動・判断の点検ができること」と「お手軽さ」

ここでは、行動経済学を推奨する理由を紹介します。ここで述べる内容が、この記事で最も伝えたい部分です。

理由①:人の実際の行動や判断・意思決定プロセスを学ぶことで、自分の行動・判断を点検できる

行動経済学の知識は、株式投資をする際の自分の行動・判断を点検する上でかなり役に立ちます。株式投資で勝つためには、勝つ方法を学ぶよりも、負けない方法を検討・検証することの方が重要です。そもそも、唯一絶対の勝ちパターンなんてありませんし、投資スタイルも十人十色です。ですが、負けパターンはだいたいみんな似たようなものです。

「損切りすべき時にできなかった」、「十分な含み益が出ているのに欲を出して結局すべて溶かしてしまった」などなど…。

株式投資で損失を出す時は、その多くが「冷静に判断していれば、回避できたであろう失敗」に起因します。行動経済学を学ぶことは、誤った判断につながる行動をやめるために、自分の行動を冷静に顧みるための学術的な知識を武装することと同意です。

例えば、以下のようなケースをイメージしてみます。

ある企業に投資していたが、株式取得時から株価が10%下落してしまった。自分で設けているルールでは、株式の平均取得単価から8%下落したら問答無用で損切りすると決めていたが、①どうしても損失を確定したくなくて、「せめてトントンになるまで」塩漬けすることにした。しかし、次の日もその次の日も株価は下がり、怖くなって、最終的に株価が15%下落したところでやむなく損切りした。②後になって「こうなることは分かってたんだから、あの時きちんと損切りしておけば良かった…」と後悔した。

その後数回は、冷静になって小さな利益を確実に積み重ねたが、この間の大負けをどうしても取り返したくて、③最後にレバレッジをかけて信用取引に手を出した(結果は…)。

上の例は、株式投資をしていれば一度は経験しそうな失敗パターンですが、①~③の太字で示した行動は、人間が取ってしまうごく一般的な行動として、行動経済学の中ですべて説明されています。

例えば「①:損失を確定できない」のは、人間は利益を得ることよりも損失を回避する傾向があるという損失回避性によって説明できます。カーネマンやトヴェルスキーによると、損失による痛みは、利益による喜びの2~2.5倍ほど大きいようです。利益確定はできるのに、損失は小さくてもなるべく確定したくないという心理は、どの投資家にも共通するようです。

図 価値関数

(出典:行動経済学 経済は「感情」で動いている 光文社、2006.5 著者:友野典男(一部編集))

また、「②:後になって後悔する」のは後知恵バイアスという概念で説明できます。これ、よくやりますよね。後知恵バイアスとは、物事が起こってしまった後で「こうなることは分かってた」などといって、あたかも事前にそれを予見していたかのように考えてしまうバイアスのことです。これも、ほとんどすべての投資家に共通するバイアスと言えるでしょう。

最後に、「③:大勝負に出る」ですが、これもよくある話ですね。ギャンブルでもなんでも、負けが重なると最後に一発逆転を狙って大勝負に出たくなります。こういう場合の合理的な判断とは「勝負を辞める、もしくは最も勝率が高い(しかし利益は小さい)勝負をする」です。なぜなら、少しでも損失を減らす必要があるからです。

ですが、人はなかなか合理的な判断ができません。何としても損失を帳消しにしたいからです。このような「損失が生じている局面では賭けに出たくなる心理」を、行動経済学では「リスク追及的である」と言います。例えば「A:確実に2000円損する、B:50%の確率で5000円損するが、50%の確率で500円もらえる」という2択があれば、多くの人はBを選びます。

期待値で言えば、A:-2000円、B:-2250円(計算省略)となるため、合理的な判断としてはAを選ぶべきという事になりますが、多くは「小さいが確実な損失」よりも「もっと損する可能性もあるが、損失を回避できるかもしれない」選択肢を選びます。このように、人は損失に対してはリスクを取ってでも(リスク追及的)回避しようとします。

これらはすべて、行動経済学の中で説明されている、人間が実際にとってしまう普遍的な行動です。みんな同じです。このような行動原理を学術的に認識しておくことで、日々の取引において非合理的な行動を取りそうになった時、行動経済学で学んだ知識がふと頭をよぎります。例えば以下のような感じで。

「おっとアブナイ。今、損失回避性に引きずられて損切りできないところだった。損失を確定することはつらいけれど、ここで合理的な判断をしておかないと、あとで損失が膨らむことになるぞ。毎回それで後悔するじゃないか。今回こそちゃんと損切りするぞ!」

このように毎回自分の行動・判断を点検できれば、自然と「誤った判断につながる行動」を回避できるようになります。そしてそのことが、あなたの投資成績に確実に反映されます。

理由②:本を1~2冊読めば必要十分と思われるため、お手軽

行動経済学は学問であるため、専門書を読めば難解な用語や数式がいくつも出てきます。ですが、それらをすべて理解する必要はありません。私たちはただの投資家なのであって、行動経済学の専門家ではありませんからね。

自分の行動や判断を点検するために行動経済学を学ぶのであれば、「人は実際にどのように行動するのか、なぜそうするのか、その行動の結果として何が生じるのか」という事を、知識として頭に叩き込めばそれで十分だと思います。そして、それは書籍を1~2冊読むことで達成できます。

しかも、学ぶ内容はそんなに難しくありません。人の実際の行動や判断プロセスについて多くの実験や理論が紹介されているため、読めば読むほど「あ~確かに!」や「あ~だまされた!」と感じることになります。そして、それらが人間の実際の行動や判断のプロセスなのだということを、自分の経験と照らし合わせながら深く納得できます。

あとは、身につけた知識を日々の株式取引に生かすだけです。「この判断は、本当に合理的と言えるのだろうか?何かバイアスがかかっていないか?」という事を意識するだけでも、誤った判断につながる行動を防ぐことができます。

行動経済学の入門書には株式投資で勝つ方法は書かれていませんが、ほとんど全ての人が日常的に陥っている思考の罠(バイアス)を知ることができます。すべての人が陥るということは、他の多くの投資家が似たような判断プロセスを経て、似たような結論に落ち着く、という事です。

株式投資で利益を出すには、他の多くの投資家を出し抜く必要があるという事を考えると、行動経済学の知識があるのとないのとでは、長期的に見てかなり大きな差として現れるのではないでしょうか。

3.行動経済学について書かれたおすすめの入門書を紹介

行動経済学を勉強するべきだという事をしつこく書いてきましたが、では、どの書籍を読むのがベストでしょうか。個人的には、友野典男氏の著書である以下の書籍をおすすめします。

この書籍は初版が2006年5月と古いのですが、私が購入した2017年11月時点で、23刷発行となっています。それだけ版を重ねることに十分納得がいくほど内容は濃く、勉強になります。この記事で書いた内容は、すべてこの書籍を参考にしています。

著者は研究者であるため、内容が論文に近い感じで少し難しいと感じるかもしれません。ですが、それでもこの書籍を1冊目としておすすめします。入門書として書かれていますし、そんなに分厚くもありません。すべてを読む必要はなく、興味のある箇所、面白い箇所だけ読めば良いと思います。ただ、株式投資をする上で役に立ちそうな内容が多く書かれている第1章~第4章は、じっくり読んだ方が良いと思います。

この書籍では、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの研究成果を中心として、いくつかの重要な理論を紹介するとともに、その理論を立証するために行われた多くの実験を紹介しています。それらを通して、理論としての行動経済学を概観できると同時に、「人間がいかに間違うか」という事を、多くの簡単な事例から疑似体験することができます。例えば、以下の例。

ノートと鉛筆を買ったところ合計110円で、ノートが鉛筆より100円高かった。鉛筆はいくらであるか5秒以内に答えよ。

出典:行動経済学 経済は「感情」で動いている 光文社新書

私はこの問題で、見事に10円という間違った答えを出しました。正しい答えを導き出したあなた。もしかしたら、あなたは神のような存在、ホモ・エコノミカスかもしれません。

ちなみに余談ですが、行動経済学の書籍を読んでいると、経済学というよりも、むしろ心理学に近いのではないか…という印象を抱くと思います。実際そのとおりで、人の行動が経済活動を生み、人の行動は感情や理性などの心の働きから生じることを考えると、経済学と心理学は切っても切り離せない関係であることが分かります。

そういう意味では、心理学の読み物として読んでも何ら問題はないと思います。実際、心理学という学問がまだ確立されていないころは、経済学者が心理学者を兼ねていたようです。

閑話休題。

上で紹介した書籍の他に、もっといろいろと読んでみたい!と思われた場合は、行動経済学の権威であるダニエルカーネマン著:「ファスト&フロー」や、ダン・アリエリー著:「予想どおりに不合理」などがおすすめです。ただし「ファスト&フロー」は上下巻に分かれており、「予想通りに不合理」は文庫版で496ページと分厚いです。

ちなみに私は「ファスト&フロー」→「予想どおりに不合理」→「行動経済学 経済は「感情」で動いている」の順で購入したのですが、順序が完全に逆だったと後悔しました。もちろん、どの書籍も面白くて勉強になるのですが、人間の意思決定プロセスの概要をざっくりと知りたい、ということであれば、上で紹介した「行動経済学 経済は「感情」で動いている」のみで十分だと思います。

※ちなみに…以下の書籍は、中身は大変面白く勉強になるのですが、訳が非常に分かりづらかったので、あまりおすすめできません。内容が素晴らしいだけに残念ですが、翻訳本には気を付けたいですね。

4.教養としての経済学を学びたい方におすすめの入門書(おまけ)

経済学は大きく分けるとマクロ経済学とミクロ経済学に分かれます。書店に行くと「経済学」と名の付く書籍が数えきれないほど売られており、どれが自分にとって最適なのか良く分かりません。そして何より「経済学を勉強するためにはマクロやらミクロやら、勉強しなければいけないことがこんなにもあるのか!」と絶望的な気持ちになります。

ですが、「いやいや、自分はマクロ経済とかミクロ経済とかそんなんじゃなくて、ニュースとか新聞とかで日常的に出てくる内容について学びたいんだ。それを学ぶことを『経済学を学ぶ』と言っているんだ」という方もたくさんいると思います。それは確かに大切で、学問としての経済学ではなく、教養としての経済の知識は重要だと思います。

そういうことならば、以下の2冊がおすすめです。

どちらも歴史を紐解きながら経済について説明してくれいています。ただし、どちらの書籍も、本当に基礎の基礎から書かれた2冊であるため、日ごろから日経新聞やニュースに目を通しているビジネスマンの方には物足りないかもしれません。

なので、例えば「円安(円高)になると株高(株安)になるのはなぜ?」「インフレ?デフレ?スタグフレ?」「ニクソンショックってなに?変動為替相場ってなに?」という方で、これから経済の勉強をしたいと考えている方には本当におすすめです。また、歴史的な流れの中で経済を学びなおす、という意味では、バリバリのビジネスマンの方にもおすすめできます。

なお、どちらか1冊に絞りたい…という事であれば「坪井賢一著:めちゃくちゃわかるよ!経済学」が個人的にはおすすめです。この人の本は、兎にも角にも分かりやすいです。

おわりに

行動経済学を学ぶことの有用性について長々と書いてきましたが、少しでも伝わったでしょうか。

株式投資で長期的に利益を得るためには、「勝つことよりも負けないことを意識する必要」があり、負けないためには「誤った判断につながる行動をやめる必要」があります。そして、誤った判断につながる行動をやめるための一つの手段が「行動経済学を学び、その知識を日々の取引で生かすこと」だと考えます。

他にもいろいろな手段があるのでしょうが、行動経済学の知識は書籍を1~2冊読めば手に入ります。このお手軽さも魅力です。

行動経済学は比較的若い学問であり、今この瞬間にも、さまざまな研究が行われています。そのため、これからもさまざまな理論が発見されることになるでしょう。そのこと自体はとても素晴らしいことですが、それらをすべてチェックする必要があるわけでもありません。

いくつかの主要な理論を知っておくだけでも良いと思います。学問を学ぶというよりも、自分の投資行動を見直すための極めて有効な手段の1つとして、コーヒーでも飲みながら、のんびり気軽に学んでみて下さい。きっと、役に立ちます。

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